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生活保護

生活保護の方が老人ホームに入るとき、担当する市はどこになるか(2025年4月の変更)

生活保護は、住んでいる市区町村が担当します。では、ほかの市の老人ホームに入ったら、どちらの市が担当するのか。2025年4月1日から、この扱いが変わりました。施設の種類ごとに、国の通知の原文で確かめた内容をまとめます。

野池 怜溫(株式会社Flashark 代表取締役)/ 公開 2026年9月28日

2025年4月から、入る前に住んでいた市が担当する施設が増えました

生活保護は、原則として、その方が住んでいる市区町村の福祉事務所(生活保護の窓口)が担当します。どこが担当するかを、国の通知では「実施責任」と呼びます。

施設に入ると、住む場所は施設のある市に移ります。そのため以前は、施設の種類によっては、施設のある市が担当していました。2025年4月1日からは、有料老人ホームや特別養護老人ホームなどに入った方は、入る前に住んでいた市が担当する形に変わりました。

「入る前に住んでいた市」とは

国の通知の言葉では「入居前の居住地又は現在地」です。家に住んでいた方はその家のある市、住む家が無い方は、そのときにいる場所の市になります。

施設の種類ごとの担当

施設の種類担当する市(2025年4月1日以後に入った方)
有料老人ホーム(介護付き・住宅型のどちらも)入る前に住んでいた市
軽費老人ホーム(ケアハウスなど)入る前に住んでいた市
サービス付き高齢者向け住宅食事の提供などをしていて、有料老人ホームにも当たるところは、有料老人ホームと同じ。当たるかどうかは施設と福祉事務所に確かめる
定員29人以下で、要介護の方だけが入る有料老人ホーム(地域密着型)施設のある市
特別養護老人ホーム(生活保護を受けずに入り、入ってから申請する場合)入る前に住んでいた市
認知症のグループホーム施設のある市
障害のある方のグループホーム入る前に住んでいた市

国の通知では、有料老人ホーム・軽費老人ホームは介護保険法の「特定施設」に当たるかどうかで分けています。法律上、有料老人ホームは介護付きか住宅型かを問わず特定施設に当たり、定員29人以下で要介護の方だけが入る地域密着型のものだけが外れます。

介護保険にも、施設に入っても元の市の保険のままになる「住所地特例」という仕組みがあります。生活保護の施設の分け方は、この住所地特例とよく似ています。認知症のグループホームは、介護保険・生活保護のどちらも施設のある市になります。

2025年3月31日より前に入っていた方は、前の扱いのままです

どんな方か担当する市
2025年3月31日までに有料老人ホーム・軽費老人ホームに入り、2025年4月1日以後に生活保護を申請した施設のある市
2025年3月31日までに有料老人ホーム・軽費老人ホームに入り、そのとき生活保護を受けていたそれまで担当していた市が、引き続き担当
2025年3月31日までに特別養護老人ホームに入り、あとから生活保護を申請した施設のある市

同じ施設で暮らす方でも、入った時期によって担当の市が違うことがあります。施設の方から「この施設の方は、この市が担当」と聞いていても、ご本人に当てはまるとは限りません。

病院から施設へ移るときに、止まりやすいところ

入院している方は、入院前の家が残っていれば、その家のある市が担当します。入院をきっかけに家を引き払った場合なども、国の通知で、入院前の市が担当する場合が決められています(入院してから3か月以内に家を失った場合など)。

困るのは、どちらの市が担当するかが決まらないうちは、生活保護の申請が進まないことです。施設の側も、費用が出る見通しが立たないと入居を決められません。退院の日が迫っていると、ここで間に合わなくなります。

  1. 1
    入る施設の種類を先に確かめる

    有料老人ホームなら介護付きか住宅型か、地域密着型ではないか。サービス付き高齢者向け住宅なら、有料老人ホームに当たるか。これで担当の市の見当がつきます。

  2. 2
    入院前に住んでいた市と、施設のある市の両方に問い合わせる

    片方の答えを待ってからもう片方に聞くと、そのぶん日数がかかります。同じ日に両方へ問い合わせます。

  3. 3
    家賃の上限を、担当の市に確かめる

    施設の家賃にあたる分は、生活保護の住宅扶助(家賃の分)の上限に収まる必要があります。どの額で見るのかを、担当の福祉事務所に確かめてから施設を絞ります。

特養に入ると、生活保護は廃止になりますか

特養に入ったことだけで、生活保護が廃止になるわけではありません。生活保護法では、廃止(または停止)になるのは「保護を必要としなくなったとき」です(第26条)。

保護が要るかどうかは、生活保護の基準で測った必要な費用と、年金などの収入を比べて決まります(第8条)。特養に入ると、暮らしにかかる費用の中身が変わります。そのうえで、収入だけでまかなえると判断されれば、保護は停止か廃止になります。まかなえなければ、保護は続きます。

負担を下げれば保護が要らなくなる方は

介護保険の居住費・食費などをより低い段階で当てはめれば保護が要らなくなる方には、福祉事務所から「境界層該当証明書」が出ます。すでに生活保護を受けている方も同じです。くわしくは「生活保護を受けずに、特養の費用を下げられる「境界層措置」」にまとめています。

どなたが停止・廃止になるかは、収入や施設の費用によって一人ずつ違い、担当の福祉事務所が判断します。入居の前に、担当の福祉事務所に見通しを確かめておくと安心です。

当社がお手伝いすること

  1. 1
    生活保護の方が入れる施設を、1か所ずつ確かめます

    ご本人の状態と地域を伺い、家賃が上限に収まり、生活保護の方の入居を受けている施設に、入居できるかを直接確かめます。

  2. 2
    担当の市の確認を、施設探しと同時に進めます

    住んでいた市と入居先の市が違う場合は、施設の種類を確かめたうえで両方の市に問い合わせ、担当の市の確認で手続きが止まらないようにします。

  3. 3
    入れなかったときは、理由もお伝えします

    どの条件で難しかったかが分かると、次の候補を絞りやすくなります。

この記事の出典

厚生労働省「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」(昭和38年4月1日 社保第34号)第2の問7、厚生労働省「2026(令和8)年4月1日施行 生活保護実施要領等」(局長通知 第2の1・第2の8)、介護保険法 第8条第11項・第21項、介護保険法施行規則 第15条。2026年9月28日に原文で確認しました。生活保護法 第8条・第26条は2026年10月6日に原文で確認しました。個別の扱いは、担当の福祉事務所の判断になります。

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  1. 1いつまでに、入居先が必要ですか

  2. 2月々のご予算は(介護保険の自己負担も含めた総額)

  3. 3医療的なケアはありますか

この記事を書いた人

野池 怜溫— 株式会社Flashark 代表取締役。東京・名古屋・浜松の3拠点で、病院の地域連携室・ケアマネジャー・ご家族から老人ホーム探しのご相談を受けています。(高住連)紹介事業者届出公表制度(届出番号)25-1023。

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