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生活保護

生活保護の方が、住んでいる区・市の外の老人ホームに入るときの段取り

生活保護を受けている方が区や市の外の施設に入るとき、迷いやすいのは、担当の福祉事務所に「いつ・何を」相談するかです。国の法律と通知の原文で確かめた順番をまとめました。

野池 怜溫(株式会社Flashark 代表取締役)/ 公開 2026年10月10日

施設を決める前に、担当の福祉事務所へ相談します

生活保護を受けている方が住まいを移したときは、すみやかに福祉事務所(市区の生活保護の窓口)へ届け出ることになっています(生活保護法61条)。法律が定めているのは「移ったあとの届け出」です。

ただし、敷金や引っ越し代を生活保護で出してもらうには、福祉事務所が「必要」と認めることが前提です。たとえば荷造りや運搬の費用は、国の通知で「事前に承認した」額に限られています。そのため実際には、施設を決める前に、担当のケースワーカー(生活保護の担当者)へ相談します。区のしおりにも「転居については必ず事前に相談してください」と書かれています(足立区「生活保護のしおり」令和8年3月)。

段取りの順番

  1. 1
    担当の福祉事務所に、施設へ移りたいことを伝える

    どの地域で探してよいか、家賃の上限をいくらで見るかを、先に確かめます。

  2. 2
    家賃が上限に収まる施設を探す

    家賃にあたる分は、住宅扶助(生活保護で出る家賃の分)の上限に収まる必要があります。上限は地域と人数、部屋の広さで変わります。

  3. 3
    施設の費用の内訳をそろえて、福祉事務所に見てもらう

    家賃・管理費・食費・介護の費用など、施設の月々の費用を項目ごとに分けて出します。どの費用を何で払うかは、福祉事務所が判断します。

  4. 4
    敷金・引っ越し代などを相談する

    施設に入るときの敷金などは、国の通知で生活保護から出せる場合として挙げられています(下の表)。

  5. 5
    契約・引っ越し・届け出

    入居したら、住まいが変わったことを届け出ます。

敷金・引っ越し代などが出る場合

国の通知では、転居のときに敷金などを生活保護から出せる場合が18項目に限って挙げられています。その中に、グループホーム・有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅などに入る場合で、やむを得ない場合が含まれています。

費用国の通知での扱い
敷金施設に入るのがやむを得ない場合などに、上限の範囲で出せる
礼金・仲介手数料・火災保険料・保証料必要でやむを得ない場合に出せる
荷造り・運搬の費用福祉事務所が事前に認めた、必要な最小限の額
家財の処分の費用借家で1人暮らしの方が有料老人ホームなどに入り、6か月を超えて住む見込みのときなどに、最小限の額
入居一時金(前払金)国の通知に記載が見当たらない(福祉事務所に確かめる)

出典:厚生労働省「生活保護法による保護の実施要領について」(局長通知)と、その取扱いの課長通知。どれも福祉事務所が事情を見て判断します。

入居一時金がかかる施設を候補にするときは、生活保護で出せるかを、先に福祉事務所に確かめます。

区・市の外の施設に入ると、担当はどこになるか

2025年4月1日から、有料老人ホーム(介護付き・住宅型とも)や軽費老人ホームに入った方は、入る前に住んでいた区・市の福祉事務所が、そのまま担当します(生活保護法84条の3)。一方、認知症のグループホームは、施設のある区・市が担当です。施設の種類ごとの違いはこちらのコラムにまとめています。

施設のある区・市に担当が移る場合、東京都は、前と後の福祉事務所が引き継ぎを話し合い、ご本人を含めた三者で先に合意しておくことが欠かせない、という考えを示しています(東京都行政不服審査会の答申)。引き継ぎにどのくらいかかるかは、事前に担当者に確かめておくと安心です。

当社がお手伝いすること

  1. 1
    入居できる施設を、1か所ずつ確かめます

    有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅・グループホームから、家賃が上限に収まり、生活保護の方の入居を受け付けている施設に、入居できるかを直接確かめます。

  2. 2
    費用の内訳を、項目ごとにそろえます

    福祉事務所に見ていただけるよう、施設の月々の費用を項目ごとに分けてお出しします。

  3. 3
    区・市をまたぐときの確認をお手伝いします

    どちらの福祉事務所が担当し、家賃の上限をどちらの基準で見るのかを、先に確かめます。

この記事の出典

生活保護法(61条・84条の3)、生活困窮者自立支援法等の一部を改正する法律(令和6年法律第21号・令和7年4月1日施行)、厚生労働省「生活保護法による保護の実施要領について」(昭和38年4月1日 社発第246号)・「生活保護法による保護の実施要領の取扱いについて」(昭和38年4月1日 社保第34号)、足立区「生活保護のしおり 利用者用」(令和8年3月)、東京都行政不服審査会の答申を、2026年10月に原文で確認しました。実際の扱いは、担当の福祉事務所の判断になります。

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  1. 1いつまでに、入居先が必要ですか

  2. 2月々のご予算は(介護保険の自己負担も含めた総額)

  3. 3医療的なケアはありますか

この記事を書いた人

野池 怜溫— 株式会社Flashark 代表取締役。東京・名古屋・浜松の3拠点で、病院の地域連携室・ケアマネジャー・ご家族から老人ホーム探しのご相談を受けています。高住連の「高齢者向け住まい紹介事業者届出公表制度」に届け出ています(届出番号 25-1048)。

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