実家を売って老人ホームの費用にあてる前に、確かめておく4つのこと
親が施設に入ると、住んでいた家をどうするかが、たいてい話に出ます。実家を売って入居の費用にあてるのはよくある方法ですが、「売れるまでの時間」「親の判断能力」「税金の期限」「生活保護との関係」を知らずに進めると、途中で止まったり、損をしたりします。
よくある考え方と、つまずくところ
「実家を売れば、入居金も月々の費用も払える」。ご家族からよく伺う考え方です。方向としては間違っていませんが、実際に進めると、次の4つのどこかでつまずくことが多くあります。
| 確かめること | つまずくと、どうなるか |
|---|---|
| 売れるまでの時間 | 入居の時期に売却代金が間に合わない |
| 親の判断能力 | 親に認知症があると、そのままでは売れない |
| 税金の特例の期限 | 期限を過ぎると、3,000万円の控除が使えなくなる |
| 生活保護との関係 | 家を持ったままだと、保護を受けられる時期が変わる |
1. 売れるまでには時間がかかる
家の売却は、査定・買い手探し・契約・引き渡しと進み、数か月かかることが多いです。一方、退院の期限や入居の時期は待ってくれません。「売れたら入居する」順番にすると、たいてい間に合いません。
- 1入居金0円の月払いプランを選ぶ
同じ施設に、入居金がある前払いプランと、入居金0円の月払いプランの両方が用意されていることがあります。売れるまでは月払いで入り、手元の資金で払える範囲に収めます。
- 2不動産会社に買い取ってもらう
買い手を探す仲介より早く現金になります。そのかわり、一般に売値は下がります。
- 3売れたあとで施設や支払い方法を見直す
売却代金が入ってから、住み替えやプランの変更を考えます。
2. 家を売るのは、名義人である親本人
実家が親の名義なら、売るのは親本人です。子どもが代わりに売ることはできません。親に認知症があり判断能力が落ちていると、成年後見人がつかないと売れないことがあり、後見人が住まいを売るには家庭裁判所の許可も要ります。詳しくは親が認知症になったら、実家は売れるのかにまとめています。
相続した家を売るには、先に相続人の名義に変える登記(相続登記)が必要です。相続登記は2024年4月から義務になり、相続の開始を知り、かつ不動産を取得したことを知った日から3年以内に申請することになっています。2024年4月より前の相続で、まだ登記をしていない家も対象です。
3. 税金の特例には期限がある
住んでいた家を売って利益が出たとき、一定の条件を満たせば、利益から最高3,000万円を差し引ける特例があります。施設に入って住まなくなったあとでも使えますが、住まなくなった日から3年たつ日がある年の、12月31日までに売る必要があります(たとえば2024年5月に施設へ移ったなら、2027年12月31日まで)。住民票を実家に残していても、施設に移った時から数えると考えておきます。詳しくは施設に入ったあとに家を売っても、3,000万円控除は使えるかにまとめています。
土地や建物は、相続税の計算では売れる値段より低く評価されることが多い一方、売って現金にすると、その金額がそのまま相続財産になります。相続税がかかりそうなご家庭は、売る前に税理士に相談しておくと安心です。
4. 生活保護を考えている場合
生活保護は、使える資産を先に生活にあてることが前提です。家を持ったまま申請すると、原則として売って生活費にあてることを求められます。売るかどうか、いつ売るかで、保護を受けられる時期が変わります。扱いは市の窓口(福祉事務所)が判断するので、申請の前に相談します。
売らずに貸す、という選択肢
売らずに人に貸して、家賃を施設の費用にあてる方法もあります。家を手放さずに済む一方で、借り手が見つからない、修繕費がかかる、管理の手間がかかる、といった面があります。
親が亡くなったあとに実家を売るときの「空き家の特例」は、施設に入ったあとに実家を人に貸していると使えません。貸すか売るかは、先々の相続まで見て決めます。
当社がお手伝いできること
家の売却そのものは不動産会社、税金の判断は税理士、登記は司法書士の仕事です。当社は、売れるまでの期間を踏まえて入れる施設を探し、支払いの順番と費用の見立てを一緒に組み立てます。「売ってから探す」か「探しながら売る」かで迷っている段階でも、ご相談ください。
かんたん相談
3つ選ぶだけで、ご相談の準備ができます
お名前やご住所は要りません。選んだ内容は、LINEならそのまま送れます。お電話のときは、選んだ内容をお伝えいただくだけで結構です。
1いつまでに、入居先が必要ですか
2月々のご予算は(介護保険の自己負担も含めた総額)
3医療的なケアはありますか
野池 怜溫— 株式会社Flashark 代表取締役。東京・名古屋・浜松の3拠点で、病院の地域連携室・ケアマネジャー・ご家族から老人ホーム探しのご相談を受けています。(高住連)紹介事業者届出公表制度(届出番号)25-1023。
Instagramでも発信しています — 施設の種類・費用・入居までの流れを、図でご説明しています。@flashark_kaigo →
費用の見立てから、ご相談を承ります
「年金はこれくらい」「退院を告げられた」といった、ひと言だけでも構いません。そこから一緒に整理します。
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