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費用

サービス付き高齢者向け住宅に、補足給付は使えません

食費と居住費が軽くなる「補足給付」は、特養・老健・介護医療院と、ショートステイが対象です。サ高住と住宅型有料老人ホームでは使えません。特養の順番を待つあいだの住まいを決めるときに、費用の見立てが変わります。

野池 怜溫(株式会社Flashark 代表取締役)/ 公開 2026年9月17日

特養の順番を待つあいだに、費用の前提が変わります

特別養護老人ホームに申し込んだものの、退院の期限に間に合わない。そこで住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅に一時的に入って順番を待つ——という組み立てをすることがあります。

このとき見落とされやすいのが、補足給付(特定入所者介護サービス費)が使えなくなることです。特養なら軽くなるはずだった食費と居住費が、一時的に入る住まいでは全額の自己負担になります。同じ「施設に入る」でも、手元から出ていく額が変わります。

補足給付が使える施設と、使えない施設

補足給付は、介護保険の施設サービスと短期入所(ショートステイ)に対して設けられた仕組みです。住まいとして契約する施設は対象になりません。

施設の種類補足給付理由
特別養護老人ホーム使える介護保険の施設サービス
介護老人保健施設(老健)使える同上
介護医療院使える同上
ショートステイ使える短期入所は対象
サービス付き高齢者向け住宅使えない施設サービスではなく住まい。介護は外部の事業所を使う
住宅型有料老人ホーム使えない同上
介護付有料老人ホーム使えない特定施設入居者生活介護で、施設サービスではない
グループホーム使えない地域密着型のサービスで、対象外

「介護付」という名前から特養に近いものと受け取られることがありますが、費用の仕組みは別です。

補足給付とは

介護保険の施設に入ると、介護サービス費の自己負担のほかに食費と居住費(部屋代)がかかります。所得や預貯金が一定以下の方は、この食費と居住費の負担に上限があり、超える分は介護保険から給付されます。申請先は市区町村で、認定されると「負担限度額認定証」が交付されます。

7か月待つなら、差額は7か月ぶんかかります

横浜市の公表によると、実際に特別養護老人ホームへ入所した方の平均の待ち月数は7か月でした(令和8年4月1日現在)。申し込んでから7か月では、退院の期限には間に合いません。

そのため、一時的に入る住まいで過ごす期間は、数か月から1年ほどになることがあります。月々の差額が2万円なら、7か月で14万円、1年で24万円です。この差が何か月続くのかを先に見ておくと、あとで決め直さずに済みます。

平成30年度
11か月
令和2年度
10か月
令和4年度
9か月
令和6年度
8か月
令和7年度(最新)
7か月
令和8年度(横浜市の目標値)
6か月
実績ではなく目標です

横浜市「特別養護老人ホーム入所申込者の状況<区別>」令和8年4月1日現在。令和8年度の6か月は横浜市の目標値です。市内の特養は176か所・定員18,665人ですが、定員は施設の規模であって空いている数ではありません。申し込んだ順ではなく、必要度の高い順に入所が決まります。

待ち月数は年々短くなっていますが、それでも7か月です。横浜市全体では4,880人が申し込んでいて、うち要介護3以上が4,236人います。

月額の表示だけで比べないでください

案内に出ている月額は、多くの場合「家賃・食費・管理費」の合計です。ここに次のものが乗ります。

項目月額表示に含まれるか
家賃・食費・管理費含まれることが多い
介護保険の自己負担分含まれない
おむつ代含まれない
医療費・薬代含まれない
通院の付き添い費用含まれない
日用品・理美容含まれない

ご相談では、特養に入れた場合の負担額と、一時的な住まいで過ごす場合の負担額を並べて、その差が何か月続くのかを見ます。そのうえで、預貯金がどこまで持つか、年金の範囲で収まるかを確かめてから住まいを決めます。先に施設を決めてから費用を計算すると、決め直しになります。

生活保護の場合は、見方が変わります

  1. 1
    住宅扶助(生活保護で出る家賃の分)の範囲に家賃が収まるか

    ここが最初の関門です。上限を超える家賃の施設は、そもそも候補になりません。

  2. 2
    実施機関がどこになるか

    施設を移ると、担当する市の窓口(福祉事務所)が変わることがあります。この調整で話が止まることが実際にあります。先に確定させてから動きます。

  3. 3
    年齢によって仕組みが違う

    40歳から64歳で、特定疾病(介護保険で定められた16の病気)により介護が必要になった場合は「みなし2号」という扱いです。介護保険の被保険者から外れ、介護費用は介護扶助から10割が出ます。生活保護が必要かどうかの判定の仕方も、65歳以上とは違います。

かんたん相談

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お名前やご住所は要りません。選んだ内容は、LINEならそのまま送れます。お電話のときは、選んだ内容をお伝えいただくだけで結構です。

  1. 1いつまでに、入居先が必要ですか

  2. 2月々のご予算は(介護保険の自己負担も含めた総額)

  3. 3医療的なケアはありますか

この記事を書いた人

野池 怜溫— 株式会社Flashark 代表取締役。東京・名古屋・浜松の3拠点で、病院の地域連携室・ケアマネジャー・ご家族から老人ホーム探しのご相談を受けています。(高住連)紹介事業者届出公表制度(届出番号)25-1023。

Instagramでも発信しています — 施設の種類・費用・入居までの流れを、図でご説明しています。@flashark_kaigo →

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