サービス付き高齢者向け住宅に、補足給付は使えません
食費と居住費が軽くなる「補足給付」は、特養・老健・介護医療院と、ショートステイが対象です。サ高住と住宅型有料老人ホームでは使えません。特養の順番を待つあいだの住まいを決めるときに、費用の見立てが変わります。
特養の順番を待つあいだに、費用の前提が変わります
特別養護老人ホームに申し込んだものの、退院の期限に間に合わない。そこで住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅に一時的に入って順番を待つ——という組み立てをすることがあります。
このとき見落とされやすいのが、補足給付(特定入所者介護サービス費)が使えなくなることです。特養なら軽くなるはずだった食費と居住費が、一時的に入る住まいでは全額の自己負担になります。同じ「施設に入る」でも、手元から出ていく額が変わります。
補足給付が使える施設と、使えない施設
補足給付は、介護保険の施設サービスと短期入所(ショートステイ)に対して設けられた仕組みです。住まいとして契約する施設は対象になりません。
| 施設の種類 | 補足給付 | 理由 |
|---|---|---|
| 特別養護老人ホーム | 使える | 介護保険の施設サービス |
| 介護老人保健施設(老健) | 使える | 同上 |
| 介護医療院 | 使える | 同上 |
| ショートステイ | 使える | 短期入所は対象 |
| サービス付き高齢者向け住宅 | 使えない | 施設サービスではなく住まい。介護は外部の事業所を使う |
| 住宅型有料老人ホーム | 使えない | 同上 |
| 介護付有料老人ホーム | 使えない | 特定施設入居者生活介護で、施設サービスではない |
| グループホーム | 使えない | 地域密着型のサービスで、対象外 |
「介護付」という名前から特養に近いものと受け取られることがありますが、費用の仕組みは別です。
介護保険の施設に入ると、介護サービス費の自己負担のほかに食費と居住費(部屋代)がかかります。所得や預貯金が一定以下の方は、この食費と居住費の負担に上限があり、超える分は介護保険から給付されます。申請先は市区町村で、認定されると「負担限度額認定証」が交付されます。
7か月待つなら、差額は7か月ぶんかかります
横浜市の公表によると、実際に特別養護老人ホームへ入所した方の平均の待ち月数は7か月でした(令和8年4月1日現在)。申し込んでから7か月では、退院の期限には間に合いません。
そのため、一時的に入る住まいで過ごす期間は、数か月から1年ほどになることがあります。月々の差額が2万円なら、7か月で14万円、1年で24万円です。この差が何か月続くのかを先に見ておくと、あとで決め直さずに済みます。
待ち月数は年々短くなっていますが、それでも7か月です。横浜市全体では4,880人が申し込んでいて、うち要介護3以上が4,236人います。
月額の表示だけで比べないでください
案内に出ている月額は、多くの場合「家賃・食費・管理費」の合計です。ここに次のものが乗ります。
| 項目 | 月額表示に含まれるか |
|---|---|
| 家賃・食費・管理費 | 含まれることが多い |
| 介護保険の自己負担分 | 含まれない |
| おむつ代 | 含まれない |
| 医療費・薬代 | 含まれない |
| 通院の付き添い費用 | 含まれない |
| 日用品・理美容 | 含まれない |
ご相談では、特養に入れた場合の負担額と、一時的な住まいで過ごす場合の負担額を並べて、その差が何か月続くのかを見ます。そのうえで、預貯金がどこまで持つか、年金の範囲で収まるかを確かめてから住まいを決めます。先に施設を決めてから費用を計算すると、決め直しになります。
生活保護の場合は、見方が変わります
- 1住宅扶助(生活保護で出る家賃の分)の範囲に家賃が収まるか
ここが最初の関門です。上限を超える家賃の施設は、そもそも候補になりません。
- 2実施機関がどこになるか
施設を移ると、担当する市の窓口(福祉事務所)が変わることがあります。この調整で話が止まることが実際にあります。先に確定させてから動きます。
- 3年齢によって仕組みが違う
40歳から64歳で、特定疾病(介護保険で定められた16の病気)により介護が必要になった場合は「みなし2号」という扱いです。介護保険の被保険者から外れ、介護費用は介護扶助から10割が出ます。生活保護が必要かどうかの判定の仕方も、65歳以上とは違います。
かんたん相談
3つ選ぶだけで、ご相談の準備ができます
お名前やご住所は要りません。選んだ内容は、LINEならそのまま送れます。お電話のときは、選んだ内容をお伝えいただくだけで結構です。
1いつまでに、入居先が必要ですか
2月々のご予算は(介護保険の自己負担も含めた総額)
3医療的なケアはありますか
野池 怜溫— 株式会社Flashark 代表取締役。東京・名古屋・浜松の3拠点で、病院の地域連携室・ケアマネジャー・ご家族から老人ホーム探しのご相談を受けています。(高住連)紹介事業者届出公表制度(届出番号)25-1023。
Instagramでも発信しています — 施設の種類・費用・入居までの流れを、図でご説明しています。@flashark_kaigo →
費用の見立てから、ご相談を承ります
「年金はこれくらい」「退院を告げられた」といった、ひと言だけでも構いません。そこから一緒に整理します。
受付 8:00〜20:00/年中無休/提携施設からのご依頼でお探しするため、ご家族に費用はかかりません
病院の相談室・ケアマネジャーの方は、病院・ケアマネジャーの方へのご案内 →