一人暮らしの親が賃貸住宅で亡くなったとき、片付けの前に確かめること
部屋を早く片付けなければと思っても、遺品の処分のしかたによっては、あとで相続を放棄できなくなることがあります。賃貸の契約も相続の対象です。特殊清掃や遺品整理を頼む前に、確かめておきたい順番をまとめます。
急いで片付けると、困ることがあります
一人暮らしの親族が賃貸住宅で亡くなると、管理会社から早く部屋を明け渡してほしいと言われることがあります。ただ、片付けの前に確かめておくことがあります。
民法では、相続人が相続財産を処分すると、相続を承認した(単純承認)とみなされることがあります(第921条)。故人に借金があるかもしれず相続放棄を考えている場合、価値のある物を処分したり形見分けをしたりすると、放棄できなくなるおそれがあります。
相続放棄は、自分が相続人になったことを知った時から3か月以内に、家庭裁判所に申し立てます(第915条)。判断に迷う場合は、片付けの前に司法書士や弁護士に相談してください。
賃貸の契約も、相続されます
賃貸住宅を借りる権利(賃借権)は、借りていた方が亡くなっても終わらず、相続人に引き継がれます。そのため、解約や明け渡し、原状回復の話は、相続人と管理会社・大家さんとの間で進めることになります。連帯保証人がいる場合は、保証人にも連絡が行きます。
進める順番
- 1相続人が誰かを確かめる
誰が相続人になるのか、相続を承認するのか放棄するのかの見通しを立てます。
- 2管理会社・大家さんと話す
部屋の状況、明け渡しの時期、原状回復の範囲を確認します。家賃がいつまでかかるのかもここで決まります。
- 3特殊清掃・消臭
発見までに時間がかかった場合、臭いや汚れが床材や壁の奥まで染み込むことがあります。通常の掃除では落ちないので、専門の事業者にお願いします。
- 4大事な物を取り分ける
通帳・印鑑・権利証・保険証券・遺言書・郵便物を先に取り分けます。相続の手続きで必要になります。
- 5遺品の整理と家財の処分
相続の見通しが立ってから進めます。処分は許可のある事業者にお願いします。
遠方にお住まいのご家族へ
現地に何度も通うのが難しい場合でも、鍵の受け渡しと、取り分ける物の基準を先に決めておけば、立ち会いを最小限にして進められます。当社は、事業者の手配と見積もりの取りまとめ、管理会社との日程調整をお手伝いしています。相続の手続きそのものは、司法書士や弁護士などの専門家の領域です。
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